2007年10月11日(木)15:49

欧州議会は議席削減を承認

ブリュッセル(AP)

欧州議会は木曜日、議会のスリム化を承認した。これにより、2009年の欧州議会選挙では現在の785議席から750議席に縮小される。ドイツ選出の欧州議員の数も現在の99名から96名に減る。一方で小国の中には議席が増える国もあり、幾人かの議員はこうした理由から改革を批判した。欧州議会の改革はリスボンのEU首脳会議でも論争の種となる可能性がある。

ドイツのキリスト教社会同盟(CSU)所属のインゴ・フリードリヒ欧州議員は、ドイツが3議席を返上するのは「問題だ」と述べた。しかし社民党(SPD)と緑の党の連立政権が2000年のニース条約交渉の段階で96議席の上限設定を受け入れたことは認めた。「これは当時ゲルハルト・シュレーダー首相が気前良く譲り渡したものだ」とフリードリヒ議員は残念そうに語った。

これからは、更に加盟国が増え、750議席のパイをあらたに分割することになっても、ドイツがこの96議席を保持することが重要になる、とフリードリヒ議員は述べた。そのためにはEU改革条約で「上限の96議席が常に充足されること」をEU改革条約に定める必要がある、と要求した。

イタリアは厳しく批判

新たな議席配分を最も厳しく批判したのは、2009年以降78議席のうち6議席を譲らねばならないイタリアの欧州議員であった。これは「反イタリア的で不遜である」と、極右「アイデンティティー、伝統、主権(ITS)」のルーカ・ロマニョーリ議員は水曜日の晩、欧州議会の討議で批判した。しかし議会の広報担当によれば、イタリア出身の議員のほとんどは採決を棄権したため、新たな議席配分は賛成378票、反対154票、棄権109票の賛成多数で可決された。

785議席から750議席への削減は改革条約の草案に定められている。改革条約は来週末にリスボンで開かれるEU首脳会議で採択される予定である。そのため、加盟国の首脳が欧州議会の議席減に対して一種の代償を求める可能性もある。

イタリアのロマーノ・プローディ首相は水曜日、訪問先のブリュッセルで、私は議席配分に関するイタリアの問題を改革条約の交渉に持ち出すつもりはないと述べた。しかし条約批准後にイタリアが議席について再交渉を要求する可能性は示唆した。

法的にはこれは可能である。というのも改革条約では750議席という全体の枠、ならびに1国について96議席の上限および6議席の下限しか定めていないからである。議席配分の詳細は規定されていないため、後日、各国政府の協議で変更することも可能である。

原題:EU-Parlament stimmt Verkleinerung zu




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